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軽トラからベンツまでやってくる 長野のパンと日用品のお店「わざわざ」

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、
想いのつまった"モノ"とそれを届ける""たちがいます。
このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーや
お店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
長野県東御市(とうみし)にある、パンと暮らしの道具を販売するお店「わざわざ」。店主の平田はる香さんは、10年ほど前に東京から長野県へ移住し、御牧原の山の上にお店をかまえました。今回のインタビューでは、平田さんにわざわざのこだわりと経営について詳しくお話を伺います。

手軽で身近な、スーパーマーケットみたいな存在になりたい。

さっそくですが「わざわざ」では、どんな商品を販売していますか?

薪窯で焼いたパンと、わたしたちが本当によいと思う日用品、オリジナル雑貨を販売しています。

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開店当初はパンの印象が強いイメージでしたが、最近は日用品がとても充実していますね。

そうですね。最初の頃パンは複数種類作っていたのですが、今は2種類の食事パンに絞りました。種類を減らした直後はお客さんが離れてしまったこともあったけど、減らしたことで睡眠時間は増えたし、2種類のパンはとびきりおいしくなりました。

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「わざわざ」にとって、パンが重要!というわけではなかったのですか?

開店した当初からパンはわざわざの一つのプロダクトという意識がありました。生きること=食べることだと思いますが、食べていればいいかというとそうわけじゃないですよね。おいしかったり、おいしい空間を演出することだったり、それは単純に掃除だったり、毎日使うものだったり。だから、わざわざではパンに限らず、生きていくのに気持ちいいものを集めようと決めていました。

日用品は、どんな基準でセレクトしているんですか?

使い心地が分かっているものだけをとりあつかっています。並んでいるものの8割が実際にわたしが使ったことのあるものです。売れなかったら全部自分が一生かけて使えばいい。そんな気持ちで仕入れています。

「わざわざ」で取り扱っているALDINのタオル江戸屋の歯ブラシ、わたしも購入したのですが本当に気持ちよくて手放せなくなりました。

その2つもとても人気ですね。あと人気なのが、長野県内の作家の器などの作品です。入荷個数が少ないので、売り切れるのが早いです。

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こうしたら絶対に売れる!確信と熱意から生まれたオリジナル靴下

ほかにも、人気商品はありますか?

1年に1度クリスマスの前に販売する「シュトレン」が好評です。砂糖、卵、バターを一切使っていない全粒粉100%の生地に、白ワインにオーガニックのドライフルーツを漬け込んだものをたっぷり混ぜ込んで焼き上げています。

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オーガニックのココナッツ、ドライフルーツ、国産小麦の自然の甘さだけで、信じられないくらいの甘みを感じられるんです。毎年この通販を楽しみにしてくださっているお客様もいるくらい、リピート率の高い商品でもあります。

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わたしも注文しました!日を追うごとにいろんな素材の甘みが顔を出して嚙みしめるたびに新しい発見がありました。シュトレン以外に、オリジナルグッズはどんなものがありますか?

はじめに作ったのは靴下。そのほか今では、ニット帽、オイルポットやバターケース、カッティングボードなどを販売しています。質の良いもの、価格が内容に見合うもの、丈夫で長持ちするもの、飽きのこないもの。お客様にとっての生涯の愛用品となるような商品を作っていきたいと思います。

はじめに作った靴下は、どんな経緯で生まれたんですか?

もともと取り扱っていたカナダの靴下メーカーのものが仕様にムラがあって、この先売り続けるには厳しいなあと思い始めていたんです。

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代わりになる日本製のものを探したけどみつからず、そのときちょうど靴下のメーカーが長野にあることを知って、作ろう!と思い立ちました。既製品の良い所・悪い所・こうしたら絶対に売れる!という確信と熱意をメーカーに伝えて、製作が実現しました。何度も試作して納得いく履き心地・丈夫さを備えたものを販売しています。

 

軽トラから東京ナンバーの外車まで、いろんなお客様がわざわざやってくる。

お店には、どんな方がいらっしゃるんでしょう。イメージでは「おしゃれな大人の女性」なのですが…


おしゃれな女性のお客様も、もちろん来てくれます。でも全体を見ると老若男女、県内外からいろんな方が来ていますね!

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都会を歩いていそうなハイヒールのお姉さんがベンツから下りてきたと思えば、畑仕事を終えたおじいちゃんが軽トラでやってきたり…(笑)おいしい、近い、便利…理由はさまざまですが、お店の敷居が低いから訪れやすいんだと思います。

遠方の方は、SNSをきっかけに知ることも多そうです。「わざわざ」では、SNSを使ってたくさん情報発信していますね。

そうですね。今使っているSNSは、FacebookTwitterInstagramTumblrの4つです。

毎日それらを投稿するのは大変そうですが、どのように使い分けしているのですか?

Instagramに投稿した写真とテキストを、TumblrやTwitterに流すようにしています。 最近はFacebookにも力を入れていて、Facebookでしか読めない内容も増やしてます。大量のテキストを書いても読んでもらえる嬉しさがあり、反響がわかりやすい印象を持ってます。Instagram の使い方はもう少し改善の余地がありそうです。

投稿している内容ですが、経営や採用についても積極的に発言していますね?

うちのポリシーなんですけど「スケルトン経営」っていうのがあって(笑)。

スケルトン…?!

経営をシースルーにするというか。わざわざを好きになってくれる人たちが、採用や経営方針など内情をわかった状態でいてくれることが望ましいと考えています。というのも、おしゃれっぽい見た目や雰囲気に釣られて本質じゃない目的の人がやってくるのをできるだけ牽制したいんですよね。「期待と違った」と言われないようにするためにも。

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なるほど!

もうひとつは、店のポリシーの表明が、これからの小売店における差別化のポイントになってくるから。できるだけ正直に、嘘はつかないようにしています。

今後、計画している商品や企画などはありますか?

3月にむけて、福岡の「うなぎの寝床」さんと一緒に、長野仕様の厚手のオリジナルもんぺを開発中です。器についてもいくつかの作家さんでコラボして何かできないか考えたりしています。

どんどんオリジナルアイテムが増えていくのは、一人のお客さんとして、とても楽しみです!

ありがとうございます。生産力の高いメーカーやブランドとコラボしていくことで品薄の状態をできるだけ減らしたいと思ってます。むずかしいのは手作り感と大量生産のバランス。だから、つまらないものを提供しないよう「売るために作らない=欲しいから作る」をモットーにしています。

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小売業を営んでいると、利益率の高いオリジナルブランドを作り販売する方向にどこの会社も向かっていきますが、わざわざはその精神でものづくりをしないつもりです。欲しくて欲しくてたまらない、でもどこも作っていないから作る。その想いをこれからも大切にしていきたいです。

インタビュー後編はこちら
 

今回ご紹介したショップ
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パンと日用品、本当によいと思うものだけを。長野県東御市にある薪窯で焼いたパンと暮らしの道具を販売する小さなお店。

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