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日本のおっさんを世界一カッコよく魅せる!自信を引き出す「和服」の哲学(SOU・SOUインタビュー前編)

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、
想いのつまった"モノ"とそれを届ける""たちがいます。
このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーや
お店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
和服・雑貨を独自のテキスタイルで提案し続ける「SOU・SOU(ソウソウ)」。レポートに続きまして、今回はプロデューサー若林剛之さんのインタビュー前半をお届けします。

定番の形に新しいテキスタイル。20年経っても廃れないデザイン和服

SOU・SOUさんは、どのような商品展開をされているんですか。

基本的には、季節ごとにある定番商品を毎年テキスタイルを変えて出すという形ですね。あんまり流行は関係ないです。
着物も、形が一緒で柄が変わるだけじゃないですか。それが和服の良さでもあるかなと思っていて。僕たちも新型は半年に一回くらいのスローペースで出すだけです。

型が出ない分、柄でバリエーションを出されているんですね。

そうですね。型はあんまり数を出したらダメだと思うんですよね。やっぱり定番商品がいいと思うんです。

定番商品のワンピース

定番商品のワンピースは、毎年大人気。

コンバースのオールスターとかナイキのエアフォースワンのように、どんな時代でも通用するデザインを作りたいんです。

ブランドの戦略としては、そのほうが効率がよいですね。

戦略としてはもちろんですが、お客さんにとっても、服は投資ですしね。
10万円もするのにワンシーズンしか着れない服だったら、買いづらいですよね。定番の形だから長いこと着れるといわれたら買いやすいと思うんです。リーバイス501がこの先10年後に廃れるかっていったら、廃れへんってみんな思ってますよね。だから買えるじゃないですか。

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たしかに、定番のジーンズは安心して買えます。

僕も元々アパレルメーカーにいましたが、大抵のブランドは3カ月に1回は新しい形を出します。しかも、絶対美を追いかけているわけじゃない。絶対的な美をいうんであれば、たとえば今流行ってるものを10年後20年後見たって美しいはずなんですけど、今のファッションを20年後見たときに古いなって思いますよ、きっと。

90年代のボディコンや肩幅の広いスーツはもう着れないですね。

世の中で流行していることを追うことよりも、買ってくれた人が、これが3万円だったら3万円投資した分返ってくるっていうことを大切にしたほうがいいと思うんです。
そういう意味で、形は定番だけどテキスタイルや柄で新しさを出していきたいんです。

SOU・SOUインタビュー

 

和服を着ればかっこよくなるのに。日本人はまさに「ブルドッグの悲劇」

長く着続けられるっていう利点と、いいね!って言われるデザイン。両方を兼ね備えた和服を提案しているのですね。

もっというとね、やっぱり外国人よりかっこよくなれる服を提案しないとダメと思ってます。日本人て、外国のモデルさんを見ながら服買うのに慣れてますよね。それって、ちょっと屈辱的なことだと思うんです。
犬に例えると、ブルドッグとラブラドール。どっちが美しいかというと、答えは種類が違うだけで「どっちも美しい」だと思うんです。でも、ブルドッグがラブラドールに憧れた瞬間に「ブルドッグの悲劇」が始まるんですよ。

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ブルドッグの悲劇…?

「俺の顔なんでこんなシワシワなんやろ?」とか「俺の手なんでこんな曲がってて短いんやろ?」みたいなこと気にし始めるんです。もうちょっと伸びたい伸びたいと思って、ラブラドールの服売ってるショップ行ってね、その服無理やり買って…「俺はラブラドールになった!」とか。そう思いこんでるのが痛々しいんですよね。

かわいそうなブルドッグ…。

でも、あなたが飼い主だったらなんて声掛けます?「いや、ブルドッグにもええとこあるで」と。「わたしはブルドッグのほうが好きやで。あんたのほうがかわいいやん。愛嬌もあるし。ブルドッグはブルドッグらしく生きるほうがええで」って、いうでしょ絶対に。

いいます!だいじょうぶだよ、大好きだよ、ブルドッグ!っていいます。

僕は、やっぱり日本人は日本人のよさがあると思う。それを生かす服がないだけで。太ったおっさんでもね、着物を着たり羽織着たらいきなりどっかの会長みたいになるんですよ。びっくりするんですよ。「そのカードをなんで出さへんの?」って思うんですよ。

男性の定番服。着物をきやすい形にリデザイされている。

男性の定番服。着物を着やすい形にリデザインされている。

 

おしゃれに自信がない人に袖を通してもらいたい、そういう人たちを幸せにしたい。

ほんまの和服ってなかなか着づらいんですよね。高いしね。でも、クリエーターとかデザイナーだったら、外国人向けじゃなくて、日本人向けの、日本人が本当にかっこよくための服を作らなきゃって思うんです。

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そうしたら、6,000万人くらいいる日本人男性の自信がちょっと増えると思うんですよ。それだけでも、きっとGDPが増えますよ。お父さんたちも「かっこええんちゃうかな?」って思うだけで「ちょっとビール持ってこいや」みたいな。「おう、ちょっと奢ったるわ」とかね態度まで変わるかもしれない。(笑)日本人が自信をつけるには和服っていうのが絶対必要不可欠なんですよ。

おじさんにこそ和服!

かっこいい人や若い人、おしゃれな人はほっといたらええんすよ。何着てもかっこいいんで、どうせ。どんな洋服を着てもかっこよくならないし…って思っているおしゃれに興味のない人たちこそ、幸せにしたいと思うんですよ。かっこいいっていう言葉をひとつでもあげたい。それが社会貢献やと思いますし、それが日本のデザイナーが一番やらなくてはいけない仕事だと思っています。

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和服が廃れることなく、SOU・SOUさんのような発展した和服がもっと浸透していけば、日本は大きく変わりそうです。

もっと強い国になってると思いますよ。外国人の女性にも、もっとモテると思います。日本人は、清潔だし、約束も守るし、まじめに働くし、お金もぴちっとしてるしね、悪いところは何ひとつないと思うんですよね。
それに気付いてないし自信持ってないだけやから、それはもったいなすぎるって思うんですよね。

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コラボでも「SOU・SOUなら大丈夫」という安心感を。

ユニクロのステテコやルコックのサイクリングウェアなど、コラボ商品も同じ気持ちで作られているのですか。

コラボはたくさんのお話をいただいていますが、SOU・SOUと組むから高く売れると思って提案されるお話は、一番最初の打ち合わせで断るんですよ。ブランドの名前が入ることで、500円で売れるものが800円になるっていうのはすごく損した気分になるし、僕は買いたくない。いいものを安く作るのがやっぱり一流ですよね。

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「SOU・SOUが絡むと高くなる」ではなくて「質が良くなって値段はそのまま!」でいたいんです。コラボも含めて「うちの商品は何を買ってもらっても安心ですよ」っていいたいんです。1年や2年でできることだとは思っていませんので、長い時間をかけて。

フランスの老舗ブランドle coq sportifとコラボしたサイクリングウェア

フランスの老舗ブランドle coq sportifとコラボしたサイクリングウェア

あとはお客さんに、無駄な価値をつけず適正価格・低価格で、そのかわり定番を作るぐらいの信頼を得る…。

そうですね。いろんな意味でやっぱりお客さんは裏切れないですから。「値段も適正、流行にも流されへんよ、そしてどこにもないデザインだから周りもたくさん、いいね!っていってくれはるよ」という安心感を届け続けるSOU・SOUでありたいですね。
 

インタビュー後編はこちら!

3つの国で成功をおさめたテキスタイルデザイナー・脇阪克二の魅力(SOU・SOUインタビュー後編)

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今回ご紹介したショップ
SOU・SOU
『新しい日本文化の創造』をコンセプトにオリジナルテキスタイルを作成し地下足袋や和服、家具等を製作、販売する京都のブランド。le coq sportif、ユニクロをはじめとする多くのコラボレーションも話題。カラーミーショップ大賞2015大賞受賞。

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