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京都で一度は訪れたいお店「北白川ちせ」兄妹の手づくり彫金アクセサリーと果物ジャムの話

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、
想いのつまった"モノ"とそれを届ける""たちがいます。
このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーや
お店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
全国の作家さんの手づくり雑貨や食品をとりあつかう京都のお店「北白川ちせ」さん。今回は彫金アクセサリーをつくる谷内亮太さんとジャムをつくる妹・いのはらしほさんのお二人に、ものづくりとお店のこだわりについてお話を伺いました。

お店の場所は、京都市・北白川。

お店の場所は、京都市・北白川。京都駅からバスで15分のところにある2階建ての古民家です。

作家のうつわとアクセサリーtorajamなど 京都のおしゃれなセレクトショップ通販 北白川ちせ インタビュー

兄・谷内さんのつくるロマンチックな彫金アクセサリー

ネットショップで一目見た時から、このブローチを買おうと決めていました。

北白川ちせ 店主・谷内さんの彫金アクセサリー作品「アルゲンタビス」のブローチ

店主・谷内さんの作品「アルゲンタビス」のブローチ

ありがとうございます。これはアルゲンタビスっていうね、600万年前くらいにいた鳥をモチーフにしたブローチですね。翼広げたら7mあったんだとか。

お、大きい。

その鳥が飛んでるイメージが、なんか好きやなーと思って。まあ、ちょっとかわいらしい形にしてみました。

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ほかにもこれは「北極星と渡り鳥」ってタイトルの作品なんですけど、北極星に向かって渡り鳥が飛んでいく様子を形にしてみました。

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ふたつとも、作品背景がとてもロマンチックです。

そう、なんていうかな。地球の歴史とか海や動物とか、宇宙とかも好きやし。そういう自然の物語からイメージをふくらますことが多いです。

自然の物語ですか。

うん、物語があって、アクセサリーに思い入れがちょっとできたほうが、自分だったらなんか大切にするし、身につけてくれる人もきっと大事にしてくれるかなって、思うんですよね。

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たしかに愛着がわきます。このブローチ、大切に使いますね。谷内さんは、ずっとアクセサリーをつくっていらっしゃるのですか…?

学生のころは陶芸をしていたんです。卒業して「ものづくりして生活していこう」と決めて、そのときたまたま彫金に興味があったんで独学ではじめて、このお店をつくって、今にいたりますね。

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もともと「ものづくり」に興味があったんですか?

うん、前から絵とか描いてましたね、妹も僕も。ちっさい頃は、部屋に絵かざってたりした気もするなぁ。

お父さんやお母さんも、アートが好きなんですか?

そういえば、父は油絵を描いてました。

お店はいつ頃つくられたんですか。

えっと、9年前です。クリーニング屋さんだったこの建物を友だちの大工さんに手伝ってもらいながら、自分たちで改築しました。

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で、もう9年経つしなんか変えたいなぁと思って、今ちょうど2階を改築してるところなんです。
ふだんはうつわなんかの展示をしてるんですが、お見せできなくて残念です。…それにしても、すごいタイミングでいらっしゃいましたね。(笑)

すみません。2階も見てみたかったです…!(笑)

妹・しほさんがつくる旬のフルーツがたっぷり詰まった「torajam」

ジャムは全て、ここでつくられているのですか?

あ、そうそう。妹のしほが、この奥で全部つくってます。

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左がしほさん。

しほさん: あっ、こんにちは。はじめまして。

はじめまして! 実は「よむよむカラメル」で何度か「torajam」を紹介させていただいてます。

旬の瑞々しい果物にスパイスやナッツなどの食材を 組み合わせた「torajam」

旬の果物にスパイスやナッツなどの食材を組み合わせた「torajam」

しほさん: 読みました! あの…旦那さんにジャムを食べて比べてもらう記事、おもしろかったです。

味の違い、わかるかな?職人の極上ジャムと私の手づくりジャムを夫に出してみた

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ありがとうございます! おひとりで1日でどれくらいの量をつくられるんですか。

しほさん: 仕込みだけの日とかもあるんですけど、平均するとだいたい15本くらいかな。

種類は3、4種類くらい並べているんですか?

しほさん: ホントは10種類くらいを常に並べておきたいんですけど「いっぱいできた〜」と思ったら片っ端からはけていってしまって。全てそろうことがなかなかないんです。

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ネットショップでも人気ですよね! ジャムのレシピはオリジナルですか?

しほさん: はい。お砂糖の調合から果物やスパイスの組み合わせもわたしがつくってます。お料理がもともと好きで「ジャムづくりってお料理に近いなぁ」と思って、なんとなくジャムをつくりだして今にいたります。

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このパッケージのかわいいイラストは、誰かにお願いされたんですか?

しほさん: 実はこれ、わたしが描いていまして。

そうなんですね!

谷内さん: あぁーそうや。ロゴや看板に使っているネコも、しほのイラストです。途中までは僕が描いた鳥のイラストを使ってたんですけど、このネコのほうがかわいいなぁと思って代替わりしましたね。(笑)

サイトのロゴにもしほさんのイラストが。

サイトのロゴにもしほさんのイラストが。

代替わり!(笑) しほさんのイラストグッズはつくらないんですか?

しほさん: う〜ん、グッズつくってもあんまり売れないんですよねぇ? たぶん。

そんなことないと思います…!

谷内さん: がんばってつくって、でも売れんなぁっていうのは、僕も嫌やわー。

しほさん: 嫌やねぇ〜。(笑)

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調味料から帽子、ランプシェード。いろんなものが並ぶ理由は…

お店にはふたりのつくったアクセサリーとジャムのほかに、作家さんのうつわなども並んでいますが、このセレクトは全て谷内さんがされてるんですか。

はい。自分たちのつくったものだけ置く店でもいいんですけど、それだとちょっとつまんないかなと思って、セレクトは妻と僕がやってますね。学生時代の知り合いだったり友だちからの紹介だったり、何かしら繋がりのある作家さんの作品が多いです。

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うつわが多いんですけど、そうじゃないところでいうと、たとえば「ターンムファーム」さんは、僕がお店をはじめた頃に知り合った方なんです。兵庫県・丹波で自分でハバネロを育てはって、それをチリソースとか調味料にされてるんですよ。

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ハバネロ! あ、このブローチつくってるキエリ舎さんもネットショップをされてますね。

キエリ舎さん、知ってはりますか。そうなんですよね、大人気です。三重の方なので、僕もネットショップをよくチェックするんですけど「あ、僕らのネットショップと同じサービス使うてる」って最近気づきました。(笑)

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なるほど。他にも人気の作品などありますか?

あー。ありますねぇ。鳥取でガラスの作品つくられている竹中悠記さん。もともと知り合いだったわけじゃなくて、たまたま何かにアトリエの電話番号が載っていたので思い切って、電話かけたら出てくれはって。普通メールとかでおねがいするもんやと思うんやけど電話でおねがいしたから、取り扱いさせてもらえることになってね。

竹中悠記さんの作品・ukirooshi(ウキルーシュ)ガラスのうつわ

竹中悠記さんの作品・ukirooshi(ウキルーシュ)ガラスのうつわ

ピンときたものは谷内さんからアプローチされることもあるんですね。それにしても繊細な模様が美しいです…!

そうそう。焼く前に、鋳型にガラスの粉を敷き詰めてそれを炉に入れて焼きつける「パート・ド・ヴェール」っていう技法でつくられていて。珍しいんですよ。このランプシェードとか、めっちゃ人気で速攻で売れてしまいますねぇ。

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はじめて声をかけたときから人気あったんですけど、最近はもっともっと人気にならはって。だから運がよかったです。

セレクトの基準など、何か気をつけていることなどありますか?

そうですねぇ。ほんまの好みは、自分は男なんで、もうちょっと男っぽいものが好きかもしれないです。けど使うてもらうのは女の人が比較的多いと思うので「いいな」「使うてみたいな」と思ってもらえるものを届けたい気持ちで、なんとなくやさしい作品を好んで選んでますね。基準はそれだけなので、ジャンルはいろいろです。

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たしかに…ジャンルの幅は広いですよね。食べ物もあれば帽子もありますし。

そうそう、もう自分でも何屋かわからんよ(笑) 最初やろうとしたときは、知り合いなんていなかったんです。だからものも少なくて。ほんまにちょっとずつ全国の作家さんたちと繋がって、幅も広がっていきましたね。

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自分たちのペースで、自分たちの好きなものをお届けする。

これからやってみたいことは何かありますか。

個人的にはアクセサリーづくりの技術をもっと上げて、いい作品つくっていくのが一番ですね。まだまだ未熟な段階なんで。

そうなんですか…? とても完成度の高い作品にみえますが。

いやぁ、まだぜんぜんです。技術がないと表現できないことがすごく多くて。今まで独学でやってきていたので、最近になって彫金教室に通いはじめたんですが、基本のカリキュラムすらまだ終わってないんですよ。(笑)

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でもまず基本をおぼえて、そこからもっと表現を広げていきたいなと。ちょっとずつ石を使ったアクセサリーなんかも挑戦してて、これまで興味なかったけど鉱石にもすごく興味がでてきたり。まだまだいろいろできそうです。

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なるほど。お店としての展望はいかがでしょう。

うーん、今はこうネットショップやお店に並べたものを気に入ってくださる方たちに支えられて、なんとかやってこれているので、ありがたいかぎりです。この調子で、ゆくゆくはもうちょっとお店を大きくできるようになったらいいなぁとは思ってます。

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とはいえ、ものづくりもしながら販売をするのは大変ですよね。ものづくりに専念しようとは思わないのですか?

あー。ものづくりだけ、っていうのではなくて、なんかこう…いろんな人に関わってお店をやっていくことが楽しいなと思ってて。ものづくりだけになると、誰とも話さないでつくってるだけなんで創作の幅も狭まってしまいそうだし。

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ここ(実店舗)があれば直接会話することができますし、ネットショップがあれば全国のお客さんや作家さんとも繋がれますし、そういうことが好きなので販売も楽しんでやってますね。

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ものづくりも販売も、楽しんでやっていらっしゃるんですね。

そう、だからいっぺんに全部を上手くやるのはむずかしいので、無理せず、自分が本当にいいなと思うものを自分のペースを崩さず届けていけたらいいなと思ってます。今の状態でも満足できてるんですけど、ちょっとずついろいろやっていきたいですねぇ。

これからどんなふうにお店が成長していくのか、楽しみです。今度は2階が改築したとき、お邪魔しますね。今日はすてきなお話をありがとうございました!

今回ご紹介したショップ
北白川ちせ
普段のまま、自然に、自分らしく。京都北白川の小さな「お家」から作家さんの手仕事が光る雑貨やアクセサリー、食器をお届けするお店。

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