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パッケージも味も甘すぎない。大人が毎日食べたくなる焼き菓子のお店「BLOOM’S」の話

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、
想いのつまった"モノ"とそれを届ける""たちがいます。
このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーや
お店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
東京・自由が丘にある「BLOOM’S(ブルームス)」さん。かわいいパッケージとおいしいタルトやクッキーで、今注目の焼き菓子店です。お店の生まれた経緯や昨年から始めたネットショップのことなど、店主の藤田 咲子さんにお話を伺いました。

店主さんは「よむよむカラメル」に登場したあの方のお知り合いでした

よむよむカラメルのインタビュー、いつも更新を楽しみにしていたので今日こうして取材していただけるのが嬉しいです!

読んでくださって、ありがとうございます!

実は…ハンカチ屋さん(H TOKYOさん)のインタビューに登場したアリタさん、わたしの知り合いなんです。

H TOKYOさんのインタビューに登場したアリタマサフミさん。

そうだったんですか!

あの回もすごくおもしろかったです。今日のインタビューも、どんなふうに仕上がるのか楽しみです。

見た目も味も甘さ控えめ。大人の日常に寄り添うお菓子

実は、何度かブルームスさんの「レモンケーキ」を購入したことがありまして。

わー。うれしいです!
夏限定のつもりで作ったのですが、とても人気があるので定番メニューにしたんですよ。国産の発酵バターを使って甘さと酸味をバランスよく仕上げています。

パッケージがかわいくてプレゼントした相手もとても喜んでくれました! このデザインも藤田さんが考えているんですか?

はい! だいたいのイメージを立案して、イラストなど自分ができない部分についてはオーダーしています。紙の仕入先をみつけてきたりシールを作ったりパッケージのサイズを指定したり、おおまかな仕様は自分が担当しています。

お菓子の製造だけでなく、パッケージも担当されているんですね。

この箱はひとつひとつ手貼りで作られているんだそう。

そうなんです。あとはスタッフのみんなに意見をもらうことも多いです。たとえばこの封筒型のパッケージも「これくらいの小さな包装があったら気軽にプレゼントできて嬉しい!」という意見をもらって作りました。

イタリアのメーカーから仕入れた上質な紙を使った、おしゃれなパッケージ。

たしかに、ちょっとしたギフトにぴったりのサイズです。そのほかパッケージで工夫しているところはありますか?

そうですね、男性でも気軽に買えるよう全体的にラブリーすぎないデザインを心がけています。

なるほど! たしかにお菓子のパッケージでよく見るピンクやレースのような女性らしいあしらいは控えめです。

はい。たとえばリスのイラストがうちのお店のシンボルのひとつなんですが、これもかわいくなりすぎないようちょっぴり大人っぽいイメージで作ってもらったんです。

パッケージもお菓子も「大人の日常に寄り添うお菓子でありたい」という想いを大切に作っています。お菓子の味も甘さ控えめで、お酒に合うモノが多いんですよ。(笑)

たっぷりクリームが入っていてもりもりデコレーションしてある生ケーキもおいしいですけど…「さあ食べよう!」って準備して食べるような存在ですよね。

うーん、たしかに食べるのに気合が必要です。

ですよね。特別感があるというか。
でも、タルトや焼き菓子ならいつでもどこでも持って帰って、おうちでカジュアルに食べられます。毎日食べても飽きがこない、ふだんの生活にちょっと取り入れたくなるような身近な存在を目指しているんです。

どっちがいいんだろう?と一緒に悩んで選ぶ時間も含めて楽しんでもらいたい

ネットショップには「ご自宅用焼き菓子セット」や「毎月お届け便」といったセットメニューがありますね。

これは「わたしがあったらいいな」と思って始めたメニューなんですが、わたしたちパティシエのおすすめ焼き菓子をまとめてお届けするセットになります。

季節のタルトと焼き菓子が詰まった「毎月お届け便」

「おすすめ」ですか。

なんでしょう…たとえばレストランや美容室に行ったとき、つい「おすすめはなんですか?」って聞きたくなっちゃいませんか?

ありますね。プロの意見をいただきたいというか、自分ひとりだと決められないというか…。

そうなんです。
プロが考える「好み」や「旬」を教えてもらいたい気持ちがありますよね。そういうコミュニケーションがお菓子でも生まれたら楽しいなと思って、試しにネットショップで始めてみたんです。

実店舗でも同じような試みをしているんですか?

はい。ちょっと違うかたちなんですけど、好きな箱と焼き菓子を選んでいただくこともできるようにしています。

もちろん箱に詰めたモノを販売するほうが商売的には効率がいいんですけど「この人へ贈るならどれがいいですか?」とか「どっちがカワイイですか?」とかそういう会話をしながら一緒に選んでいくと、ふつうのお菓子よりも想いが詰まっていくかんじがして。

ただモノを買うだけじゃなくて、選んだり悩んだりする時間も一緒に味わえるのがブルームスさんならではですね。

はい、これはわたしたちの強みかなって思います。

小さいころから食べるのも作るのも大好き。夢のお菓子屋さんになるまで

藤田さんは、ずっとお菓子屋さんをされてきたのですか。

いえ。実はわたし、もともと設計会社に勤めていまして。

えっ! ではいったいなぜ…?

とにかく小さいころからお菓子を食べるのが大好きで。
自分が食べるために作りはじめて、大学を出て就職したあとも趣味でずーっと作っていたんです。そのうちに教室を開いたり、作ったモノをカフェに卸すようになって。

最初は趣味だったんですね。

はい。でもそんな生活を続けているうちに「お店をやりたい!」って気持ちが爆発して。子どものころからの夢を諦められなかったんです。(笑)

おお…!

ビストロに勤めて、そこを出たあとはまずはカフェとして自分のお店をスタートしました。ビストロよりもうちょっとカジュアルなイメージの「焼き菓子とカフェのお店」です。

もともとはカフェからスタートされたんですね。

そうなんです。前のお店では、お料理やワインと一緒に焼き菓子を出していました。だんだんと焼き菓子の評判が広がって「これは別でお店を作ろう!」という話になって。それで2年前にここをオープンしたんです。

そんな経緯で、念願のお菓子屋さんになったんですね。

はい。夢がかなったというか。
自分の「好き」がつまったお店ができたので、今はもう「ここまできてしまったな〜」ってかんじです!(笑)

すごくパワフルです! 出店先として自由が丘を選んだのは、何か理由があるんですか?

わたしは神戸出身なんですけど、すごく雰囲気が似ているんですよね。裏道が入り組んでいて小さなお店がたくさんあるところとか、ひとつの土地にぎゅぎゅっと魅力が詰まっているところがとても好きで。

自由が丘に住んでいる方の中には「お買い物は全て近所で済ませるから自由が丘から出ない」って方もいらっしゃいます。そのあたりも神戸に似ていて生活とお店が近接しているというか。日常の中にあたりまえにある存在を目指すには、ちょうどいい場所だと思ったんです。

この土地自体が「大人の日常のお菓子」を作るのにぴったりだったんですね。

せっかく実現したパティシエという夢を、ママたちに諦めてほしくない

これからの季節のおすすめはありますか?

桜を使ったチーズタルトを試作しています。
桜色の生地のうえに桜の塩漬けがちょこんと乗った春らしいタルトです。

あとは柑橘系のコンフィチュールをどんどん作っていきたくて。
余計なモノをいれずに作っているので手間もかかりますし、1個の柑橘から作れる量はすごく少ないんですけれど、そのぶんギュッと味が詰まっているイチオシ商品なんです。

コンフィチュール、キラキラしていてとてもおいしそうです…! そのほかに、これからチャレンジしてみたいことはありますか。

そうですね。これまでのノウハウを生かして、ワインやブランデー、日本酒に合うタルトを提案できたらいいかな。

あとはお菓子作りのほかだと、お店づくりの部分でもチャレンジしていきたいことはあって。

お菓子作り以外といいますと…?

パティスリーって朝から夜遅くまで働く日が多いので、けっこうハードな職業なんです。わたし自身、子どももいますしこうやって働いていて…その大変さがよく分かります。

お子さんが生まれることを機に辞めてしまう人が多いのですが、みなさんきっとお菓子が大好きだからパティシエになったはずなんです。それなのに、ママになったからといってようやく手に入れた自分の好きな仕事を諦めるのはもったいないと思うんです。

なので、わたしたちのお店では、時間を短縮して働けるようにして近所の元パティシエだった方に来てもらったり、働き方の工夫をし始めました。ママになってもみんなが楽しく生きがいを持って働けるよう、これからもっと働きやすいお店に育てていけたらいいなと考えています。

想いが詰まったブルームスさんのお菓子とお店のこれからを聞いて、ますます好きになっちゃいました…! 今日はすてきなお話をありがとうございました。

今回ご紹介したショップ
BLOOM’S(ブルームス)
自由が丘に実店舗を持つ焼き菓子のお店。

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